名前:佐藤和代(さとうかずよ)
居住地:Los Angeles
経歴:
愛知県出身。東京で美大を卒業し、東京の会社でコンピュータグラフィックスを使ってゲームやデジタルコンテンツ制作のお仕事をする。スキルアップのためにSanta MonicaにあるデジタルハリウッドUSA校に留学、卒業後からサンタモニカの会社でTVドラマ、映画等のビジュアルエフェクトを作っています。
南カリフォルニア歴:13年目
お子様の年齢:2歳男子(x2)+犬
Q:子どもが生まれる前と後、自分の生き方がどのように変わったと思いますか?
実は犬を飼っております。中の大ぐらいのラブラドール、5歳です。世話をする生活、守りたい大切な命の存在ができたというのは犬を飼ったときから始まっているのですが、誰かの為に生きる、自分よりも大切な、という思いは子供が産まれて強くなりました。。重いけれど、人は誰かに支えられて生きている。何年も、何世代もそうしてきたんだな。でも未だに自分を抑えるのに苦労する時が少なくありませんが?(笑)時間がこんなに大切なんだって。子供の1ヶ月って、今の私の1年ぐらいのスピードなんじゃないかな。あっという間に成長していっちゃって、いろいろ教えてあげたいけど、(逆に教えられる事も多かったりして笑) 出来る事は限られているから、子供と一緒にやりたい事とか、前もって計画立てとかないと、あっという間に育っちゃって、友達と遊ぶ方が楽しくなっちゃったりしそうだし。なんて、子供が出来る前は自分のやりたい事は自分中心に物事勧められたけど、今はもう全く子供中心な思考ですね〜。あんまり過保護だとよくないですね。気をつけようっと。
Q:出産はどこですか?どのように行いましたか?
Torranceで帝王切開です。38週までもって、予定帝王切開です。奇跡ですよ〜。お腹大きさも。
Q:出産で思い出深いエピソードを教えて下さい。
思っていたよりあっという間で、昼の1時に手術開始だったんですけど、13分後に最初の“おぎゃ〜!”そしてそのたった30秒後には次の“おぎゃ〜!” 見事なステレオ“おぎゃ〜!”でした。あっという間に産まれ、ちょっと顔を見て、(その時の私は麻酔でぼわ〜〜〜〜ん。あれ〜、もうでてきたんだ〜。ぼわ〜〜〜ん。。。)カンガルーとかそんな余裕はなく、そしてパパと子供達はさっさと別部屋へ。残された私はカチャカチャと器具の鳴る音の中、後処理に45分ほどひとりでぼわ〜〜〜〜〜ん。麻酔で気分も悪くなってきて、早く終わって〜〜〜!って感じでした。
Q:育児ポリシーを教えて下さい。
安全な食べ物を用意する事と子供のやりたい気持ちをのばしてあげられるよう、頑張ってます。やりたい事、やっていけない事、ルールをどう教えるか、日々葛藤です。たまに吠えてます。話す事、車社会のLAでは、車の中にいる時間って結構長い。音楽をかけずに、話をするようにしています。話が出来ない小さい頃は、ずっと歌を歌いました。ネタ切れになるんで、たまに自作の歌とか歌って。うれしいのは今子供達がその歌を覚えていて、歌ってくれる事です。声を出すようになってからは、言える言葉を 車の中から見えるもので教えました。バス! とか バイク! 救急車!。それから色をつけたり、青いバス!とか赤いバス!というふうに。そのあと、いっちゃった!とか いるね! とか、おおきいね、小さいねというふうに、言葉を足していったんです。そのおかげか言葉は早かったです。今は買い物に行く、行ったら何を買う、何が好き、学校の先生の名前や学校で覚えた歌も歌ってくれます。見えない物も想像で話が出来るようになってきました。子供の考えてるレベルを知るのに、車での会話はすごく役に立ちます。
Q:お子さんはデイケア/プリスクールに行かれていますか?
8ヶ月頃からプリスクールのデイケアに行ってます。1歳半でモンテッソーリのプリスクールに転校しました。来月からプライマリークラスです。
Q:育児と仕事をしていて良かったエピソードは何ですか?逆に大変だったエピソードは何ですか?
働いてます。とにかく時間に追われる。これがストレスです。仕事柄、クライアントのOKが出るまでやり直しなもので、毎日5時に迎えに行くのは、大変です。どうしても仕上がらなかった日はパパにピックアップを頼んだり、パパが帰宅したら交代で仕事に戻ったりします。
Q:ママは時間管理が常に課題かと思いますが、何か実践されていることはありますか?
子供をどこかに連れて行く場合は大人の支度時間に1時間ぐらい足して、余裕を持って支度を始めないと、間に合いません。朝ごはんは起きて30分から1時間ぐらい遊ばせるとよく食べます。帰りなんかはもう、無理ですね。2人なんで、遊んじゃって、車になんて乗りません。学校前のサイドウォークをあっち行ったりこっち行ったり、種拾ったり猫じゃらしで遊んだりで、30分ぐらい待つ事も…。学校のあるブロックをぐるっと散歩したり、自分でカーシートに座れたらご褒美の飴だよ〜〜! と誘って、なんとか家路につきます。毎日駆け引きです。
Q:旦那さんとの子育て分担はどのようにされていますか?
うちの旦那さんは家事とか全然しない人だったんですが、最近はすごくやってくれます。朝ご飯と、数ヶ月前から学校へドロップオフもしてくれてます。洗濯、食洗機もやってくれる事が多くなってきました。ビシッと怒る事も任せていきたいです。
Q:バイリンガルになるように特別にしていることはありますか?
家では100%日本語で、週末は日本人の友達家族と遊んだりしています。英語は現地校に行っていれば、いずれ話せるようになるので、家庭では日本語に力を入れてます。
Q:お子さんと一緒に行くオススメスポットを教えて下さい。
Venice Beach。うちでは“海公園”と呼んでます。 うちはまだ波が怖くて海には入らないんですが、砂遊びは大好きなので、遊具で遊んで、砂浜ではしゃいで、帰り道にボードウォークでアイスクリームを食べるっていうコース。遊んでアイスクリームまで食べちゃって子供達は大満足で、帰りの車は爆睡です。少し大きくなったらバイクかローラーブレードで海沿いを走るのも気持ち良さそう!もう1つちょっと遠くてあまり行けないんだけど、Griffith Park の南の端にある ポニーライドとトレイン。もうこれは子供はみんな好きです!
Q:双子ちゃん育児には欠かせない、これは役立った!というグッズがあれば教えて下さい。
これは欠かせないというか、何でも2つ!でしょうか。カーシート、スウィング、バウンサー、クリブ、だっこ紐…。全部2ついるんです!おもちゃや服なんかは、同じ種類の別の物をそれぞれ買えば、2倍たのしめるじゃん!と思うのは大人だけのようで、2つ無い物はいつも喧嘩です。アメリカは双子が多いので、双子グッズは日本より充実してますよ。タンデム式のストローラーはマストアイテムでした。カーシートのトラベルシステムも対応なものもおおいので、いろんなレイアウトが出来ていいです。
話がちょっとそれるかもしれませんが、双子ならではな話、産まれたばかりの頃は足の親指に違う色のペディキュアを塗ってました。おばあちゃん達や、世話をしてくれる人、病院等も含めて、入れ違う事が無いようにという対策でした。ミサンガも試したんですが、取れちゃうし、汚れるしで、ペディが有効でした。実際、一卵性ですが親は見間違える事は無かったです。
Q:今後の夢は何ですか?
家族や仲間達と集まった時に、楽器でセッションしたいんです。音楽って、人種も言語も年も超えて、みんなが1つになれると思うんです。難しい楽器なんて出来なくても、箱をたたくだけでも、自分のリズムで音に参加する、大声で歌ったり、とても気持ちがいいですよね。今うちにはギターとベースとウクレレがあって、若い頃ギターをかじったぐらいで超初心者のままですが、子育ての合間にこっそり練習してます。ピアノとドラムもほしいですね〜。
【インタビューを終えて】
双子を妊娠したと分かってから、双子について調べ始めたという和代さん。「アメリカには双子が多い」「250人に一人が一卵性の双子」等、双子ならではの話に聞き入ってしまいました。「生まれた時から息子達は顔のパーツは同じなんだけど、表情がそれぞれ違ってた」というお話は特に興味深くて、確かによく見ていると二人ともそれぞれの個性を持ってるのが分かってきて、当たり前の事ですが、子供は生まれた時から一人の人間だというのを改めて感じさせられました。実は先月のブリッジ夏祭りで会ったのですが、会った瞬間話を聞かせて欲しい!と直感で思ったママの一人。海外で、双子の子育てをしながら、しかも働いている。どうやってるんだろう?と思っていましたが、話してみると本当におおらかで前向きで楽しいママで、このおおらかさが秘訣なのかなと感じました。インタビューご協力有り難うございました!