名前:Kumiko Miller
居住地:San Juan Capistrano
経歴:
日本で4年制女子大学を卒業後、商社系IT企業の部長秘書として6年勤務。その後アメリカにわたり、HRのCertificateを取得。コールセンターで自動車保険の事故の受付を1年経験したのち、出産のため退社。娘が1歳半になったときに社会復帰を決めてまずは、日系の銀行にて勤務を開始。しかし、通勤時間が片道1時間半かかることに今後の不安を覚えていた時にコールセンターの前に派遣社員として働いていた今の日系専門商社より声をかけて頂き、今はその会社にてセールスアシスタント業務を担当。
お子様の年齢:3歳半(女の子)
カリフォルニア暦:9年
Q: 出産後、何が一番変わりましたか?
考え方と時間の使い方。子どもがいない時は、今から考えると、なんともだらしない(笑)生活をしていたなぁとしみじみ思います。まさに「育児は育自」。子育てによって、私自身が一人前の大人へと育てられていると実感しています。
Q: 子育てポリシーを教えて下さい。
ハッピーライフ。そのためには、できるだけ「NO」は言わない。もちろん、生活をする上できちんと教えなければいけない危険を伴う事を教える際には「NO」は必要不可欠ですが、それ以外では、なるべく彼女の好奇心の芽をつまないよう努めています。といっても、これがなかなか難しく、イライラしてしまうことも多々あるのですが(苦笑)
Q: お父さんとの子育ての分担はどのようにしていますか?
私が実生活面のサポート。主人は主に遊びの面の充実ですが、特に分担といった形ではっきりとルール付けしているということはありません。というのも、家事が私、家全体の事を彼が担当しているので自然とそのような割り振りになっていると思います。ただ、遊びの面を充実してくれるのがパパなので、うちの娘はいわゆる「Daddy's girl」なのでしょう(笑)。
Q: 育児と仕事を両立してよかった!と思うエピソードは?
エピソードというか、毎日の事なのですがどんなに余裕を持とうと思っても、どうしても時間がなくなってしまうのが朝の常。でも、すべての準備が完了し、バタバタしながらも娘をプリスクールにドロップし、出社。そして、自分のデスクで一息つきながら朝の紅茶をのんで、無事朝の母としての任務をできたことに自己満足しながら、会社の一員としての気持ちに切り替えて一日を開始できる、というのはワーキングマザーの醍醐味だと私は思っています。フルタイムで良かったと思うのは、生活にメリハリがついて、娘と共に規則正しい生活を送ることが出来るという点。私自身が弱い人間なので(笑)。
Q: 育児と仕事を両方して大変だったと思うエピソードは?その困難をどのように乗り越えましたか?
娘が病気になったとき。銀行に勤務していた際に、娘が高熱でプリスクールから呼び出しがあったにもかかわらず、すぐに会社を出ることができず、且つ勤務先も遠い場所だったので、呼び出しからピックアップできるまでに2時間以上掛かってしまった時は、娘に申し訳ない気持ちと自分が情けない気持ちとでいっぱいになりました。どのように乗り越えたか?という具体的なエピソードはなく、ただただその時自分ができる精一杯のことをしていたというだけです。
Q: 一日の時間管理で気をつけていることはありますか?
朝起きる時間によって、その日のタイムスケジュールが決まってしまうので、きちんと朝起きる。これに尽きます。
Q: アメリカでの育児で大変だったエピソードは?その困難をどのように乗り越えましたか?
アメリカだから大変と感じたことは特にないです。もちろん子供の付き添いでいった病院で感じる言葉の壁など、色々と苦労もありましたが皆親身に話を聞いてくれたり、分かるまで説明してくれたりと、苦労した分、関わってくれた人への感謝の気持ちを常に感じられるようになりました。ただ、もちろん自分の親が近くにいてくれたらなと思うことはありますが、自分の親に頼れない分、素直に人の好意に甘えられるようになったと思います。
Q: バイリンガルになるように意識していることはありますか?
バイリンガルになって欲しいというよりも、語学(日本語)に興味を持って欲しいという気持ちで今は接しています。娘は、運よく日系の幼稚園の通っているので、おかげさまで今の主要言語は日本語になっています。ただ、これからキンダーに行くようになれば、そこから先はすべて英語の環境です。そのような環境になっても、日本語に興味を持ち続けてもらうためにも、時間をみつけたらできるだけ一緒に本を読むよう努めています。日本語のテレビも見せていますが、今は娘がテレビ依存!?すぐにテレビテレビと騒ぐので少し控えています。
Q: 今後の夢は何ですか?
我が家は只今自然派主義まっしぐら。家のパティオに小さなプランターを作って、ハーブや簡単なお野菜を栽培していました。が、それには飽き足らず、ついにコミュニティーガーデンの1スポットを借りて家庭菜園を楽しんでいます。私が住んでいる地域は日系のスーパーから遠く、日本のお野菜が手に入れにくい環境なのでただいま、このガーデンで日本のお野菜を栽培中。芽がでてくるのがとても楽しみです!他にも、最近はグラノーラ作りや自家製ピクルスにもこっていたりとガーデニングをはじめてから、ローカルの食材をいかに上手に取り入れるかということに興味をもちはじめました。まだまだオーガニックライフビギナーな私ですが、今後はマクロビオティックなども学んで今自分が住んでいるこのアメリカの食品を上手にヘルシーに摂取していくことを楽しみたい。大きなものではありませんが、これが今の私の夢です。
【インタビューを終えて】
海外育児をしている多くのママは側に家族がいないもので、Kumikoさんもその一人。その環境の中で「素直に人の好意に甘えられるようになった」と話していた彼女ですが、日頃から周りの人達をとっても大事にしているからこそ、彼女の周りには多くの支えがあるんだろうなと思います。アメリカで取れる食材を上手く取り入れて生活を豊かにするという言葉が印象的で、アメリカにあるものを最大限に応用して自分らしい子育てをデザインしていく、その過程を楽しむことが海外での子育ての醍醐味なのではと思いました。手作りグラノーラをもらったのですが、これは絶品でした!