氏名:川久 祐子(かわきゅう ゆうこ)
居住地:サンディエゴ
お子様の年齢:30代(3人)
経歴:ソニー、技術翻訳、補習校教師、
現在のお仕事:補習校 高等部副校長、自営業(ゴルフ関係)
Q: 育児ポリシーを教えて下さい。
子供は神様からの預かりもの、愛して大切に育てる。
Q: 色々な国に住まれた経験のあるYukoさん一家ですが、それはお子さん達にどのような影響をもたらしましたか?
どこにでも良い人がいる、どこにでも素晴らしい環境があるということを学びました。
Q: 子ども達が新しい環境早く慣れることができるように工夫されていたことはありますか?
私たちの会社では、現地化することを最初に教えられました。できるだけ、現地の人の中に入って暮らすようにというのが社命でした。母親も、子供も現地の本音で話せる友達を作る、ことをまず考えました。
Q: バイリンガル・トリリンガルになるように育児で実践したこと、それによってどのような結果になったかを具体的に教えてもらえますか?
ドイツで生まれた子供たちは、近くの子供、幼稚園、学校へ進み、現地の言葉は自然に身につきました。長女、次女は、自分はドイツ人だと思っていた節があります。自宅では、何とか日本語で話そうとしましたが、3人の子供はお互いにはドイツ語で暮らしていました。バトルではありましたが、子供たちに日本語の通信教育をさせていたのは、よかったと思います。基本を少しでも知ることは、後で日本語を学ぶときにはおおきな助けになりました。たまたま、ドイツからアメリカに来たので、(長男14歳、長女12歳、次女8歳) 学校ではそのまま英語になりました。長男、長女はドイツの英語教育のおかげで、ESLもなく、そのまま現地のクラスに入れました。日本の英語教育も、これから海外に出る生徒がいることを考えて、実際的な語学方法を取ることも大切だと思います。三番目は、英語を全く知らずにアメリカに来ましたが、外国人の中にいることには慣れていたので、アメリカの友達とも、平気でドイツ語で話していました。子供がバイリンガルになるか、トリリンガルになるかは、運と親の気概だと思います。親の気概がかなりの部分を占めるので、話すだけでなく、読み書きができるバイリンガルに育てるには、自分が教師になるようなつもりで子供に接することが必要かもしれません。運も作用するので、一生懸命してできなければ、そういうものだと受け入れることも大切です。
Q: 新米ママ達にバイリンガル・トリリンガルの子どもを育てるためのヒントを教えてもらえますか?
子供の将来(15年後、20年後)のことを考えると、バイリンガル、トリリンガルになることは、そうでないよりきっと大きな選択の幅、大きなチャンスを子供に与えることになります。せっかくその可能性を持って生まれた子供たちに、チャンスを与えるのは親の力です。英語が話せ、アメリカ人の気持ちが分り、しかも日本語が理解できて、日本人の気持ちを理解できる人間がこの世界に増えることは、素晴らしいことです。世界の将来にきっと貢献できると思います。世界のために(!!!)人類のために(!!!)若いママたちに、その力を伸ばす手伝いをしてほしいと願っています。
Q: 海外で3人のお子さんを育て上げた経験を元に、南カリフォルニア在住のママ達に言語以外の海外での子育てのヒント(大事な考え方)を教えてもらえますか?
Better、Bestではなく、Goodなものを見せる、聞かせる、食べさせる、教える。海外で暮らすときに大切なことは、世の中には、違う物、違う人、違う考え方があること、その違いを認める、違いがあっても、オーケーである、ということを親も子供も心から思うようになることが大切と思います。
Q: 今後の夢は何ですか?
ヨーロッパに戻り、オペラ、音楽会、を聞き、ヨーロッパの美術館で、もう一度、絵を見て歩く。ヨーロッパの山々を歩き、季節の食べ物を食べることです。
【インタビューを終えて】
ドイツ生活を経て、アメリカで子育てをされたYukoさんにお話を伺いました。彼女は既にお孫さんもおられ、愛とバイタリティー溢れる女性。そんな彼女に子育てについて聞ける素晴らしい機会を頂きました。今回は初めてのお孫さんがいるママとのインタビューでしたが、彼女の海外子育ての経験や補習校での経験から、若いママへの熱いメッセージも送ってもらいました。海外での子育てでのヒント「違いがあってもオーケーである」ことを親も子どもも心から思うようにする、シンプルだけどとても大事なマインドだと思います。先輩ママに話を聞くことで学ぶことも沢山ありますね。インタビューご協力本当に有難うございました!