名前:Yuri Tokita
居住地:Torrance
経歴:
神奈川県横浜市出身。日本では資生堂で美容部員として3年間勤務。その後、人材派遣会社の支店にて人材コーディネー ター・営業・エリア開発・店舗管理責任者を歴任し、10年間勤務。2013年、結婚を機に退職し渡米。昨年、求人サイト 『JOBOT』、ローカル情報サイト『LOCOT』の立ち上げに伴い現在のGraphnetworkに入社。産休・出産を経て復職し、 セールスマネジャーとして活動中。
南カリフォルニア暦:2年
お子さんの年齢と性別:6ヶ月(男の子)
Q:出産はどこでされましたか?(アメリカ/日本?)自然分娩/無痛分娩/帝王切開?何か出産時の面白いエピソードがあれば教えて下さい。
Torrance Memorial Medical Centerにて無痛分娩をしました。高齢出産になるので、40週を超えないうちに産んだ方が母子 ともにリスクが少ない、という主治医の指示があり計画出産をすることに。主人に立会いをしてもらったのですが、いよいよ出産という場面になりナースが主人に足を持って!と当たり前のように手伝わされ、左足をナース、右足を主人に抱 えられながら力むという事態になりびっくり。アメリカでは旦那さんの立ち会いが当たり前だということは聞いていましたし、主人にもぜひ立ち会ってもらいたいとは思っていましたが、まさか自分の足を主人に持ってもらいながら出産することになるとは思ってもいませんでした(笑)。日本でも立ち会い出産ができる病院が増えてきているとはいえ、奥さんの足を旦那さんが抱えて出産をするなんて話は聞いたことがないので、それはそれで良い経験になったなと思います。お腹が大きくなっても、産む前は自分が出産するなんてなんだか不思議で実感がなかったのですが、息子の顔を見た瞬間の感動はいつまでも忘れないと思います。
Q:出産後何が一番変わりましたか?
優先順位です。出産前は自分の時間をとられてしまうことが嫌だなと思っていましたし、子供はどちらかというと苦手だったので、本当に自分に母親が務まるのだろうかと不安でした。でも、出産してからはそんな不安があったことすらも忘れてしまうくらい自然に子供のことを優先して考えることができました。自分の子供はもちろん、他人の子供もかわいいと も思うようになったんです。自分の子供がこんなにかわいいとは...。こんなにかわいいならもっと早く産んでおけばよかった!なんで誰も教えてくれなかったんだ!とすら思いましたよ(笑)。赤ちゃんてすごいなーと日々感じています。
Q:育児ポリシーは何ですか?
しっかりと礼儀のできる子に育てていきたいです。「陸」という子供の名前にもあるように、やはり子供には自分の力で しっかり地に足をつけて生きていけるようになって欲しいと思っています。いくら良い学校をでても、すごい功績を残せ ても、人に迷惑をかけたり、信頼されないような人間になってはダメだと思うのです。「ありがとう」と「ごめんなさい」 がしっかり言えるとか、そういう当たり前のことが当たり前にできることって、とても大切な事ですがとても難しい事。でもそういうことの積み重ねが信頼につながっていくんだと思います。子供のうちはもちろん、大人になってもそういうことができる人になってもらいたい。そうなるように育てていきたいです。
Q:お子さん達はデイケア/プリスクールに通われていますか?(何歳からですか?日系ですか?現地校ですか?)
今は通っていません。ただ、子供同士の触れ合いから学ぶことも多いと思いうので、もう少し大きくなったらデイケアに 通わせることも検討しています。
Q:仕事と育児のバランスについて。仕事をしていて良かったというエピソードは?逆に、仕 事をしていて大変だったというエピソードは?
まだ子供が小さいので、今は仕事よりも育児の重点が重く、家にいる時間が長いです。もともと家にじっとしている性格 ではないのでこもっているとストレスが溜まりますし、社会から取り残されたように感じてしまいます。今は仕事をする 時間が自分の時間でもあるので、仕事をすることによって気分転換をすることができます。気分転換ができると、また子供に対面した時に優しく、そして笑顔で接することができる気がするので、そういった面では仕事をしていて良かったなと思います。逆に仕事をしていて大変だったことと言えば...まだ子供を長時間自分の元から離したことないので、打ち合わせ場所の近くまで子供を連れて行って、車の中で主人に子供の面倒を見てもらったことがありました。自分だけで好きなように行動することができないので、やはりそこは大変だなと感じます。でも、そういった家族のサポートはとても有難いですね。家庭と仕事、それぞれが自分を表現できる場所であると思うので、今後もそういった表現の場は一つでも多くもっていきたいです。
Q:時間管理は大きなテーマかと思いますが、何か実践されていることはありますか?
昼間はなるべく子供と同じような生活をするようにしています。はじめは、子供が寝ている間にあれをしようこれをしよ うと動いていましたが、結局どれも中途半端になってしまって夜は疲れて気づいたら寝ている、という状態になっていま した。今は、時には子供と一緒に昼寝をしたりすることによって、夜子供が寝た後に自分の時間をとることができるようになりました。
前職ではいろんな方への仕事紹介や人材の管理などをしていましたが、子供のいる主婦の方のは頑張り屋さんが多く、決 められた時間にしっかりと成果をだしてくれる優秀な方が多いなと感じていました。今、こうして子育てをするようになって、時間管理がこんなに大変で重要なことなんだということがよくわかりました。何をするにしても自分のペースでは動 けないですから、限られた隙間の時間でいかに効率良く動くか考え、行動していかなければなりません。それって、仕事 をする上でも必要なことですよね。だからあんなに優秀な方が多かったんだなと再認識しました。あとは守るべきものがあるっていうのも大きな違いなのかもしれませんね。
Q:旦那さんとの子育て分担はどのようにされていますか?
普段は主人も忙しくなかなか子供との時間が取れないので、主人が休みの日は一緒にお風呂に入れたり、外出したり、とにかく少しでも一緒にいる時間を長くするようにしています。
Q:アメリカでの育児で大変だったエピソードは?その困難をどのように乗り越えましたか?
みなさん経験されたことだと思いますが、大変だったのはやはり産後1ヶ月くらいの時期でした。思うように体が動かせ ず、産後の後陣痛がとてもひどくて痛み止めを飲まないといられない状態でした。出産する数日前から義母が3週間、その後母が10日間ほど手伝いにきてくれて、家事のことをすべてやってくれました。申し訳ないと思いつつも家事をお任せしましたが、もし手伝いに来てくれていなかったら...と思うと恐ろしくなります。本当に助かりましたし、母はこんなこ とを何度も経験してきたのかと思うと、改めて感謝と尊敬の気持ちでいっぱいになりました。
Q:バイリンガル/トライリンガルになるように特別にしていることはありますか?
まだ小さいので特別なことはしていませんが、自宅では日本語で会話していますので、英語のテレビを見せたり、英語の絵本を読むようにしています。
Q:お子さんと一緒に行くオススメ地元スポットを二つ教えて下さい。
妊娠中も気分転換にたまにふらっと一人で行っていましたが、レドンドビーチにお散歩に行きます。人が多すぎず、海が 綺麗に見渡せるのでお気に入りのスポットです。あとよく行くのはMarukaiです。母乳育児をしているので、栄養があるも のを食べなければ...と思うとやはり日本食。育児に手を取られてなかなか手の込んだ料理はできなくなってしまったので すが、なるべく料理をするように心がけています。買い物をするだけでストレス発散になりますしね。
Q:好きな子供ブランドはどこですか?
洋服はCartersをよく着ています。デザインもシンプルで、お手頃な値段なのが助かります。あとはWEDERAのボディロー ションを愛用しています。一時期乳児湿疹がひどかった時があり、新生児でも肌に負担なく使用できるものを、と調べて たどり着きました。使うようになってからすぐに乾燥が治り、赤みもひいてきて今はツルツルになってきました。使用感 もサラッとしていて、香りも気に入っています。
Q:趣味は何ですか?
編み物と犬の散歩。出産前は時間があったので、編み物をよくしていました。出産後はできていないですが、子供がもう 少し大きくなったらミシンを買って手作りの小物や服などを作ってあげたいです。心苦しいのは愛犬に対して。今までた くさん相手をしてもらえたのに、主役の座を赤ちゃんに取られてしまって少し拗ねています。子供が歩けるようになった ら、一緒にたくさん散歩に出かけたいです。
Q:今後の夢は何ですか?
やはり自分を表現する手段として、今後も何かしらの形で仕事はしていきたいと考えています。前職では仕事に追われる 日々を送っていたのですが、ふと結婚・出産を考えた時に拘束時間があまりに長いこの仕事をずっと続けることは難しいなと考えるようになりました。でも、キャリアを捨てなければいけないということがとても怖く、なかなか結婚・出産に 踏み出せませんでした。有難いことに今は子供に恵まれ、それを理解して頂けた上で仕事ができていますが、まだ経験していない方にとって「出産」というのは、以前の私と同じようにとても大きなハードルに感じている方は少なくないと思 います。具体的な手段はまだ描ききれていませんが、「出産はしたい、仕事も続けたい、でも両立は難しいよな...」そんな悩みを少しでも解消できるような活動をしていきたいと考えています。たまたま今の私の近くの環境がそうだというだ けなのかもしれませんが、日本に比べるとLAでは出産・子育てをしながらバリバリ働いている女性が多い気がします。 やっぱり子供を持つ女性って、すごいパワーを持っていると思うのです。母としての姿だけでなく、仕事をしている姿を 子供が見て「お母さんてかっこいい!」と思ってもらえることが私の夢です。そして、子供にも誇りに思える仕事をみつ けて欲しいですね。
【インタビューを終えて】
「家庭と仕事、それぞれが自分を表現できる場所」というゆりさんの言葉、とても共感できます。表現できる場所が増えると大変なことももちろん増えるけど、人はより輝きを増すんだろうなとゆりさんと話していて感じました。そして、ご自身も経験された出産と家庭と仕事とのバランスで悩むママ達のために、何か活動をしていきたいという熱意が本当に素晴らしいと思いました。美しいママに勇気づけられたインタビューでした。ご協力本当に有り難うございました!LALAMAMAはJOBOTさんとはコラボで「働くママ応援プロジェクト」をしています。詳細は、是非ロサンゼルスの求人サイトJOBOT (www.myjobot.com) をのぞいてみて下さいね♡