【小さなヒント015】子どもとテクノロジーの関わり方について

今回の質問は「子どもとテクノロジーの関わり方について」です。テレビやiPad、コンピューターに触れることが増えてきている今の子どもたち。どうつき合っていくべきなのか、使うことは悪いことなのか。悩んでしまいますね。

テクノロジーの進化によって私たちの生活は大きく変わってきました。そのことの良し悪しは別として、今後もテクノロジーを無視して生活していくことは難しく、あらゆる場所でうまくつき合っていく必要があります。もちろん子どもも無関係ではありません。むしろ今後のことを考えると、大人よりも子どもの方が関わりは深くなっていくでしょう。だからこそ子どもたちは将来に向けて関わり方や使い方を学んでいく必要があると思います。

さて関わり方についてですが、こうすればいいですよといった具体的なアドバイスは特に持っていません。ただ、今わかっていることから考えて、「こんな風に考えたらいいのではないか」ということはあります。例えばテレビやゲームについて、それらを使うことで子どもに悪影響があるのかどうかを調べた研究があります。その研究によると、「テレビやゲーム『そのもの』が子どもたちにもたらす負の因果効果は私たちが考えているほどには大きくはない」と結論づけています。(ただし関わる時間が無制限であっても問題ないというわけではなく、使用時間が長時間になれば発達や学習への悪影響が大きくなるという研究もあるので、時間については注意が必要です。テレビやゲームの内容によっても違いがあるそうです。)

この結果は安心させられますね。家のことや仕事をしなければならず、ちょっとテレビを観ていてくれたら助かるのに…と思うケースは少なくないでしょう。何となく罪悪感を感じ、子どもの相手をしながら他のこともやってイライラしてしまった…という経験もあるんじゃないでしょうか。テレビやゲームの悪影響は小さいとなると、例えばテレビは1時間だけと決めて、その時間はお互いのことに集中できた方が後の時間が有意義になると思います。お互いに気持ちよく向き合うために、上手に活用していく方法を探していきたいですね。そしてその情報、「こうやったらお互いにストレスを感じずにいい時間を過ごすことができたよ」といったことを共有できると、さらに楽な気持ちでつき合えるようになりそうです。

※テレビやゲームの研究は「『学力』の経済学」という本で紹介されていました。