今日からKumikoさんによるコラムスタートです!Kumikoさんのインタビューはこちらから。
年が明けたと思ったら、あっという間に2月。みなさん、今年の夏休みの計画はすすんでますか?里帰りや、海外旅行、ビーチリゾートでゆっくり 等々、考えただけでも気持ちがウキウキしてきますよね。我が家は、旦那君が飛行機嫌いのため、いつももっぱら国内旅行中心です。そんな私たち家族が約2年前に体験したアメリカ横断の旅行記を自分の備忘録もかねて今回皆さんにご紹介させていただきたいと思います。
プロローグ
ある日の事、なんの前触れもなく我が家の旦那君が「セントルイス(ミズーリ州)に行こう!」と言い出しました。私たちは今現在、カリフォルニアの南オレンジカウンティーという所に居を構えており、彼もまた、生まれも育ちもLAカウンティーというちゃきちゃきのカリフォルニアっ子。そんな彼がセントルイスを提案したのには訳があります。というのも、彼のお父さんの出身がセントルイスで、父方の親族がセントルイスに在住しているのです。そんな理由から、その家族に会いに行こうとなにかひらめいたかのように提案してきた、という訳なのです。とは言っても、LA(カリフォルニア州)からセントルイス(ミズーリ州)まで直行便の飛行機で大体4時間くらい。飛行機嫌いの彼が、よくもまぁそんな事を思いついたものだなぁと思っていたのもつかの間、彼の口から出てきたのはなんと「Amtrakにのって、アメリカの風景を満喫しながらセントルイスを目指そう!」というものでした。
「えぇっ!!!」
ちなみに、Amtrakとはアメリカ全土を走る電車の名称です。電車でセントルイスに行く。。。彼の計画では、LAにあるAmtrakの発着駅ユニオンステーションからカンザスシティ(ミズーリ州)までAmtrakで行き、そこからレンタカーでセントルイス入りするというもの。想像もつかない私はもちろん速攻携帯で所要時間をチェック。なんと、検索結果はびっくりの1日と11時間。あまりの事にあっけにとられる私をよそに、この飛行機の何倍も掛けての想像もつかない旅の計画は旦那君により、ちゃくちゃくと進められていったのでした。
さて、ここで本題に入る前に、まず間単に私たちが利用したAmtrakについて、説明させていただきたいとおもいます。Amtrakとは前述にもある通り、アメリカ全土を走る長距離旅客列車で、多数の路線が設けられています。
アメリカにも昔はさまざまな旅客列車が走っていたようですが、自動車と航空機の台頭で、長距離旅客列車は今やAmtrakのみ(地域鉄道は除く)Amtrakが走らない長距離路線はすべて貨物専用線として使用されています。そして、このAmtrakの路線の中で西海岸から私たちが目指すセントルイス方面(シカゴ行き)までを運行している列車は下記の3本。
- ロサンゼルス〜シカゴ サウスウエストチーフ号
- サンフランシスコ〜シカゴ カリフォルニアゼファー号
- シアトル or ポートランド〜シカゴ エンパイアービルダー号
我々は南カリフォルニア在住のため、今回利用したのはLAからシカゴを繋ぐ“サウスウエストチーフ号”(Southwest Chief)と呼ばれる全長3645km長距離路線。数字を聞いてもイメージがあまりわかないと思いますが、日本の路線と比較してみると新幹線で博多-東京-八戸が約1800kmだそうです。つまり本州を往復するくらいになりますので、そりゃあ1日と11時間もかかる訳です(笑) また、この路線はあのアメリカ旧街道と呼ばれるルート66と同じ地域を走るため、鉄道版ルート66などとも称されており、その名の通りオールドアメリカの雰囲気を存分に楽しむ事ができました。ちなみに、この路線の停車駅でもあるアリゾナ州Flagstaff駅の住所は「1 East Route 66, Flagstaff, AZ 86001」。まさにルート66そのものなのです!
尚、このAmtrakに乗るためには、チケットは事前予約しておく必要があります。チケットは、Amtrak公式サイトで購入することが可能で、オンラインでカード決済しEチケットをメールで受け取るシステム。また、予約にあたり 座席車と寝台車のチョイスをすることができます。私たちの場合、乗車時間の長さもありましたが、寝台車を選ぶと食堂車での三食付 且つプライベートの空間から車窓を独占できるという理由から、寝台車に決定しました。(ただし、寝台車料金は1人で2人分運賃になります)
こうして寝台列車予約・チケットの購入は完了。そして、旦那君により現地でのホテルの予約も順調にすすめられ、いよいよ彼発案によるAmtrakによるアメリカ横断の旅が決行されるのでした。
続く・・・